- HOME
- 外壁を金属サイディングに!知っておきたいメリットと選び方
外壁を金属サイディングに!知っておきたいメリットと選び方
外壁の劣化と汚れが目立ってきた。
金属サイディングに張り替えようかなと検討されている方へ。
金属サイディングって本当に良いのか?窯業系サイディングとどちらが良いのか?とお悩みではないですか?
金属サイディングのメリット・デメリット、特徴について解説していきます。
金属サイディングとは、金属板の裏側に断熱材を取り付けた外壁材です。
金属サイディングは、最近新築住宅にもよく使われ人気が高まっています。新しい外壁材のようにも思われるかもしれませんが、実は歴史は長いのです。
※アイジー工業株式会社HP アイジーサイディング 商品の特長より
金属サイディングの歴史
金属の外壁や屋根というと、トタンを思い浮かべる方が多いかもしれません。
トタンは住宅の屋根や倉庫の外壁などにもよく使用されていて、古くなり経年劣化すると錆が発生するのを思い浮かべる方もいるでしょう。
安価であるメリットはありますが、金属製の外壁材は錆びやすいという印象が強いものです。
1980年頃にはリフォームにおいてアルミサイディングが使われるようになりましたが高額製品でした。
1982年、日鉄鋼板株式会社によるガルバリウム鋼板の商用生産が始まると、手ごろで耐久性のある建材としてガルバリウムが注目されるようになります。
その後、2013年にはエスジーエルという錆にくく耐用年数の長い製品まで開発が進んできたのです。
それにより、アイジー工業・ニチハ・旭トステム・YKKAPなどが金属サイディングを多く生産・販売するようになりました。
シェアが増えている理由
金属サイディングのシェアが増えている理由には、軽量で地震に強く、耐用年数の長いことにあります。
現在の住宅の外壁は一般的に窯業系サイディングが主流です。
窯業系サイディングの成分はセメントなので、重量もあり塗装のメンテナンスを怠るとひび割れや欠けなどの劣化が起こります。
一方金属サイディングは、塗装のメンテナンスは必要ですが防水性に優れています。
また、屋根と同様に外壁も軽量化すれば耐震にも有利です。地震が多い日本の住宅事情に合った外壁材といえるでしょう。
軽量で外壁カバー工法に最適
金属サイディングの最大の特長は「軽量」であることで、外壁カバー工法に最適です。
金属サイディングの重量は、窯業系サイディングのおよそ4分の1~5分の1ともいわれます。
※アイジー工業株式会社HP アイジーサイディング 商品の特長より
既存の外壁がモルタル壁や窯業系サイディングのように重量のある外壁であっても、金属サイディングなら外壁カバー工法で施工しても、それほど重量が加算されず耐震性を保つことができます。
同じように、外壁材を張り替える場合でも、軽量な金属サイディングがおすすめです。
目地が目立たない
金属サイディングは目地が目立たずメンテナンスの手間も少ないのがメリットのひとつです。
窯業系サイディングはサイディングボード同士の繋ぎ目(目地)にシーリングを充填します。
このシーリングは劣化しやすく、経年で汚れが目立ち、ひび割れたり切れたりすることがあるのでメンテナンスが欠かせません。
金属サイディングの多くは、目地に専用のジョイントカバーをつけるため目立ちません。窓周りなどシーリングを施工する箇所はありますが、その分メンテナンスは少なく済みます。
割れない
金属サイディングは割れにくいというのもメリットのひとつです。
窯業系サイディングやモルタル壁はセメントが原料なので、地震で揺れた衝撃や経年劣化によりひび割れが生じることがあります。
ひび割れが発生するとその箇所から雨水が浸入し内部の材木を腐食させる原因になります。
腐食した材木にはシロアリが発生しやすく、建物に重要な構造体である柱や梁を傷めてしまうことになるのです。
金属サイディングは劣化で割れる心配はほとんどありません。
金属は水を通しませんから、鋭利なものが衝突して穴が空いたり、塗装のメンテナンスを怠って錆が発生し腐食したりしない限りは、内部に雨水が浸入することもないでしょう。
日本は地震が多いので、揺れが生じればセメント系の外壁材のひび割れの原因になります。
金属サイディングは日本の住宅事情にピッタリ合っているといえるでしょう。
凍害の心配もない
金属サイディングの特長のひとつに防水性があります。
モルタル壁や窯業系サイディングは塗膜が劣化すると水分を吸収します。
それがひび割れや剥がれ、そして凍害の原因になるのです。
凍害とは、建材に染み込んだ水分が凍ることで体積を増やし、建材を押し広げて破壊してしまうことです。
モルタル壁や窯業系サイディングは水分を含んでしまうと真冬の寒い季節には凍害を起こす恐れがあります。
金属サイディングは水分を含まないのでそのような凍害の心配はありません。
錆びや傷には注意
金属サイディングは耐用年数の長い外壁材ですが、やはり金属なので、錆が大敵です。
塗装が剥がれて白錆や赤錆が目立ってきたり、何かをぶつけて傷ができてしまったりした場合には、そこから劣化が広がってしまうので早めに点検をご依頼ください。
金属サイディングも定期的な塗装メンテナンスが必要です。
携帯電話の電波が悪くなる?
金属サイディングを使用すると、お住まいが金属で囲われることになるので、携帯電話の電波が悪くなるという事例があるようです。
極端に窓が少なかったり、屋根材もガルバリウム鋼板などの金属だったりするケースではご留意ください。
それでは結局、金属サイディングと窯業系サイディングとどちらが良いのでしょうか。
金属サイディング、窯業系サイディング比較
窯業系サイディング | 金属サイディング | |
初期費用 | ◯ | △ |
耐用年数 | 約25年〜30年 | 約30年〜40年 |
耐震性 | △ | ◎ |
防水性 | ◯ | ◎ |
デザイン性 | バリエーションが多い | バリエーションが増えている |
上記の表を見るとイニシャルコストである導入費用を抑えるのであれば、窯業系サイディングの方が安価です。
しかし、しっかりメンテナンスをすれば金属サイディングの方が耐用年数が長く、一般的に、塗装までの年数も
☑ 窯業系サイディング…10年~
☑ 金属サイディング…15年~
といわれます。
※立地条件や環境で変わります。
また、性能を比較しても地震に強く耐震性が高いのはやはり軽量な金属サイディングです。防水性に関しても水分を含みやすい素材と含みにくい素材との違いは明らかです。
デザイン性に関しては窯業系サイディングの方が様々なパターンの色やデザインが豊富にあります。
しかし最近では金属サイディングもデザインやカラーのバリエーションも増え、窯業系サイディングのバリエーションに近づいてきています。
長持ちする外壁材なら金属サイディング
このように予算や様々な条件によってどちらを選ぶのかはそれぞれ考え方があるとは思います。しかし今後、メンテナンスに費用を出来るだけ掛けないことや耐震性や防水性をしっかりと意識した金属サイディングが主流になってくるでしょう。
導入時に多少費用が掛かっても、長持ちで安心な外壁材を選ぶなら金属サイディングをおすすめします。
金属サイディングと言っても様々な素材があります。主に以下の3種類です。
☑ アルミサイディング
☑ ガルバリウムサイディング
☑ エスジーエルサイディング
素材の比較と選び方について解説します。
金属サイディング素材の違い
金属サイディングの種類 | 耐久性 | 価格 |
アルミニウム | ☆☆☆ | △ |
ガルバリウム鋼板 | ☆ | ◎ |
エスジーエル(SGL) | ☆☆ | ◯ |
上記の表からアルミニウム素材の金属サイディングは性能も高いですが価格も高くなることが分かります。
また、一般的なガルバリウム鋼板はアルミニウムより性能はやや劣りますが、比較的リーズナブルな価格の金属サイディングといえます。
進化版のガルバリウムといわれるのがエスジーエルです。ガルバリウム鋼板の次世代商品として耐久性も向上し、めっきにマグネシウムを含んでいることによってより耐用年数が長くなっています。
メンテナンスサイクルも長くコストも削減できるメリットがあるでしょう。価格はガルバリウム鋼板よりも少し高くなります。
素材別メーカーと主要商品
・YKK AP「アルカベール」
●ガルバリウム鋼板
・アイジー工業「アイジーサイディング」
・ニチハ「センターサイディング」
・ケイミュー「はる一番」
●エスジーエル(SGL)
・旭トステム「Danサイディング」
・アイジー工業「アイジーサイディング(SP-ガルボウ)」
上記でも分かるように、アルミニウムの金属サイディングは、やはりアルミ建材メーカーでもあるYKK APが専門的に打ち出しています。
おすすめの主要商品である「アルカベール」は深彫りのデザインが特徴で、クオリティジェットと呼ばれる耐候性の高い塗膜で仕上げられています。
次にガルバリウム鋼板はアイジー工業がシェアNo.1です。
アイジー工業は日本で最も大きな金属建材メーカーで金属サイディングを広めた企業でもあります。主要商品はガルスパンやビレクトなどシンプルでスタイリッシュなデザインの商品ラインナップが豊富です。
他にニチハ・ケイミューなどの外壁材メーカーもあります。
エスジーエルでの主要商品は旭トステムのDanサイディングが有名です。他にもアイジー工業がグッドデザイン賞を受賞しているSP-ガルボウというシンプルなデザインの外壁材を販売しています。
金属サイディングのデザインには大きく分けて「縦張り」と「横張り」があります。
一般的に金属サイディングのサイズは幅40cm長さ4mです。このサイズの金属サイディングを縦方向に張るタイプを縦張り、横方向に張るタイプを横張りといいます。
縦に張るのか横に張るのかで見た目のデザインが異なりイメージが変わります。
縦張りのサイディングはデザインがシンプルで、スパン系と呼ばれているスタイリッシュなデザインに仕上がります。
金属サイディングとしてはスタンダードなタイプです。
横張りは継ぎ目が横方向なのでシーリングの量が少なく施工しやすいため多少工事価格も安いのですが、プリントによるバリエーションが多く、それによって割高になることもあるので注意が必要です。
金属サイディングを選ばれるとき、金属らしさを強調した「縦張り」か、一見金属とは分かりにくい「横張り」かで好みが大きく二分します。
ご希望をお伝えください。
最大のメリットは金属サイディングは軽量なので、既存の外壁にカバー工法で施工しても耐震性が保たれることです。外壁が重くなっては地震の際心配ですよね。
外壁も屋根同様に重くしてはいけないということが地震対策として重要なのです。
また、カバー工法は予算を抑えたい方にも最適です。
既存の外壁材を撤去し処分するだけでも費用がかかるので、外壁カバー工法ならその分の費用が必要ないのです。張り替えに比べ廃材の少ないエコな工法でもあります。
外壁カバー工法が適したケース
現在の外壁がモルタルや窯業系サイディング・ALCで、大きな剥がれや下地の劣化、雨漏りがなければ、外壁カバー工法は可能です。
街の外壁塗装やさんの無料点検にて最適なリフォーム方法をご提案いたします。
外壁は塗装メンテナンスが一般的ですが、築年数が長く劣化が著しいときなどには張り替えや外壁カバー工法をご提案しています。
近年特に、外壁カバー工法ではガルバリウム鋼板などの金属サイディングが多く採用されるようになりました。
☑ 外壁リフォームを考えている
☑ 金属サイディングってどうなのか?
お悩みの方は、街の外壁塗装やさんまでまずはお問合せください。
無料でお住まいをしっかり点検し、ご希望やお悩みを伺い、メンテナンスプランをご提案いたします。
-
金属サイディングは新築住宅を中心にシェアを広げ、外壁リフォームにも多く使われるようになりました
-
軽量で地震に強く、割れない、凍害の心配がないという点から注目されています
-
金属サイディングは軽量なので、外壁カバー工法でもお住まいの負担を軽減できます
-
窯業系サイディングに比べ導入費用がやや高くなりますが、メンテナンスコストが低く済み長持ちします
-
金属サイディングには主に、アルミ、ガルバリウム鋼板、エスジーエルのものがあります
-
リーズナブルなガルバリウム鋼板やエスジーエルの製品が人気です